アルテリーベの歴史

2020.11.13 22

THE HISTORY OF ALTE LIEBE - SINCE 1965


1965年当時日本大通には諸外国の領事館が並び、異国情緒溢れる横浜らしい街並がありました。その地にアルテリーベは生演奏のあるミュージックレストランとして誕生し、一時代を築きました。その後1996年の夏に旧商工奨励館の修復保全工事のため、惜しまれながらも31年の幕をいったん閉じ、2000年には、修復保全された優雅な横浜屈指の歴史的建物内に移り、内装は建物竣工当時のウィーンの芸術様式で統一し、建物内外の調和を図り、アルテリーベは甦りました。

アルテリーベとは、古きを愛すという意味が込められています。古さには、歴史的な重み、経年とともに味に深みが増していくもの、ノスタルジックな想い出、様々なロマンや愛着感が積み重なってできる良さがあります。半世紀以上に及ぶアルテリーベの歴史は、皆様の様々な思い出が詰まった歴史そのものであります。

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2024.11.27 5
「食」は、人間の営みに欠かせない存在です。数多の飲食店が生存戦略を模索する中、時代の荒波を越え、長きにわたりお客様に愛され続ける店があります。その一つが、横浜で創業60周年を迎える老舗レストラン「アルテリーベ」です。 世界経済の変動や円安などの影響があるにもかかわらず、株式会社アルテリーベにはフランス、イタリア、スペイン、ブラジル、アルゼンチン、ルーマニア、ウクライナなど、多国籍なスタッフが集い続け、常に新たな文化的刺激を提供しています。 今回はオーナーシェフと若手スタッフをお招きし、その歴史と魅力、そして本物の食体験をお客様へ届けるために欠かせない、生産者訪問や素材選びに込められた想いについてお聞きしました。 [DSC_1886.jpg] 左から 西川 はづき(ニシカワ ハヅキ)様:パティシエ(入社1年目) 日比生 猛(ヒビオ タケシ)様:オーナーシェフ 岡崎 優里(オカザキ ユリ)様:キッチンスタッフ(入社3年目) ※以下敬称略  ======================================== “アルテリーベのこれまでの歩みについて ” [DSC_1986.jpg] 日比生:1965年、私の父がドイツミュージックレストランとして「アルテリーベ」を横浜にオープンしました。生演奏をバックに食事を楽しむスタイルは、創業当時から変わらない“こだわり”です。かつては赤坂や銀座にも店舗を展開していましたが、横浜本店ビルの改修工事を機に拠点を集約。2000年、日本大通りでリニューアルオープンし、これまで培った資源やノウハウを一極集中させる方針を取りました。 ところが、オープン直前に父が他界し、27歳だった私がそのまま店を継ぐことに。当時、叔父から「経験のないお前には無理だ」と支援を断られ、正直なところ厳しい船出でした。それでも「やるしかない」という思いで前へ進み、流行り始めたレストランウェディングをいち早く導入し、ウェディングドレスサロンも開設するなど新規事業を育てました。多くの失敗を重ねながらも今なお続けられているのは、お客様が私たちを支持してくださっている証だと感じています。   “現在の事業展開と店舗の特徴” [original (1).jpg] 日比生:現在は横浜本店「アルテリーベ」に加え、フレンチカフェ「カフェ ドゥ ラ プレス」、イタリアン「レオーネ マルチアーノ」を展開し、関連するウェディング事業も手掛けています。 【ミュージックレストラン「アルテリーベ」横浜本店】  当社のフラッグシップ店である本店は、生演奏による特別な空間演出に加え、素材へのこだわりが格別です。日本各地の生産者を訪ね、その情熱や素材本来の魅力を理解してから仕入れることで、年に30種類以上の柑橘など多彩な食材を活用し、“物語”を感じられるお料理を提供しています。また、長年にわたり東欧から音楽家が集う点も他にはない大きな強みです。   【フレンチカフェ「カフェ ドゥ ラ プレス」】 本店と同じビル2階に2000年オープンしたフレンチカフェです。当初は苦戦しましたが、コロナ禍での内装リニューアルやメニュー刷新がSNSで話題となり、今では行列ができる人気店になりました。   【イタリアンレストラン「レオーネ マルチアーノ」】  2012年にみなとみらいへオープン。震災後、外資テナントが撤退したビルからの依頼がきっかけで出店し、ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルのイタリア人シェフとの縁も得て、本場の味をリーズナブルな価格帯で幅広い客層に支持されています。 “社員入社のきっかけ” [DSC_2035.jpg] 岡崎:就職活動で食べ歩き中にアルテリーベを訪れ、そのお料理と生演奏の雰囲気に魅了されて入社を決めました。     西川:中途入社ですが、転職活動中に来店した際の印象が忘れられず、帰宅後すぐに応募しました。  “やりがい・嬉しい瞬間 ” [DSC_2012.jpg] 岡崎:日々、自分で考え行動する必要があり最初は不安もありましたが、上司や先輩の評価が自信になりました。常に先回りして行動し、キッチン全体の流れを円滑にできるとやりがいを感じます。   西川:パティシエとして商品開発に携われることが最大の魅力です。自分が考えたケーキがお客様に喜ばれると大きな達成感があります。日常のデザインやオブジェから新しい発想を得るのも楽しいですね。 “アルテリーベで働く魅力” [DSC_2046.jpg] 岡崎:生産者訪問を通じ、素材への理解が深まる点は大きな魅力です。現地で得られる知識や体験は料理人としての糧になり、実際のメニューにも反映されています。   西川:職場の仲間たちとのコミュニケーションが活発で、互いをサポートし合える環境は非常に働きやすいです。チームワークが、新たな価値を生み出す原動力だと感じます。 “生産者訪問の理由 ” [22516のコピー.jpg] 日比生:生産者を訪ねるのは主に3つの理由があります。 1. 生産者の想いを知るため 素材には生産者の情熱や物語が秘められています。それを理解することで、料理には“ありがたみ”が宿り、お客様へ本物の食体験を届けることができます。 2. 新たな発見を得るため 現場を訪れなければ分からない事実や、新しい素材との出会いがあります。例えば、愛媛で300種以上の柑橘があることを知ったことで、多彩な味わいを活かしたメニュー開発が可能になりました。 3.次世代への伝承・教育の場 現地で学んだことは、若いスタッフへ知見として引き継がれます。視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚といった五感で得た知識は、未来のアルテリーベを支える人材の成長を促します。 こうした取り組みは単なる仕入れではなく、素材と向き合い、新しい料理とサービスを生み続けるための欠かせないプロセスです。 “学生へのメッセージ” [DSC_1898.jpg] 日比生:歴史があるからこそ、常に新しいことに挑戦できる環境です。若いうちは学びと挑戦。共にスキルと感性を磨いていきましょう!   西川:自分が求める条件を明確にし、納得のいく職場を探してください。きっと理想の場所が見つかります。   岡崎:多くの店を見て回り、最後にアルテリーベへ来てください。その時には、私のようにこの店の魅力にハマるはずです。   ======================================== 創業60年を迎えた「アルテリーベ」は、世界経済の変化で海外人材が集めにくい状況でも、多国籍なスタッフや厳選した素材に支えられながら、文化的な交差点として進化を続けています。長い歴史と新しい挑戦が紡ぎ出すストーリーを、ぜひ足を運んで味わってみてはいかがでしょうか。
 
2022.10.13 2
コロナになって週休2日制にしてから、夏は有志を集め、富士登山に挑戦しています。富士山頂の幻の神社で、世界の平和とコロナの収束を祈願してきました。 天候に左右されるので、必ず登れるとは限りませんが、登頂すると、みんなで助け合って大きな目標を成し遂げるという達成感があります。
 
2022.06.01 4
アルテリーベでは、日本大通りで神奈川MIRAIストリートに参画しチャリティコンサートを行いました。当日は、日本大通りに芝生を敷き、ウクライナ出身のアルテリーベ専属ピアニスト、レオニド シャポヴァロフと、ルーマニア出身のヴァイオリニスト、ラドゥ ニカによる演奏を沢山の方に聞いていただき、ご賛同いただけました。 皆様のご支援、ありがとうございます。 一刻も早くウクライナに平和が訪れますよう、心よりお祈り申し上げます。
森田 宗子