もともとはテレビ局への入社を希望していました。マスコミ関係の専門学校に進学したものの、何日も家に帰れないロケ現場の現実を目の当たりにして断念。当時は就職氷河期の真っただ中だったこともあり、卒業後は飲食店でアルバイトをしながら将来の道を模索していました。一年が経ったころ、せっかくなら調理師の免許を取ろうと思い、調理専門学校に入学。このときも就職活動には苦労しましたが、「とにかく全力でやってやろう」と腹を決めたタイミングで【圓石本店】から内定をいただくことができました。面接で「いつから働けますか?」と聞かれた時の、言葉にならない気持ちは、今も記憶に焼き付いています。
UPDATE:2024.08.07
苦労して勝ち取った就職だったので、はじめは「ここをやめたら次はないぞ」と自分に言い聞かせながら頑張っていました。やがて仕事に慣れてくると、いろんなことに興味が湧くように。社長から直々に教えてもらって、任されて、失敗して、再度チャレンジする、その繰り返しにやりがいを感じましたし、できるようになって褒められることが嬉しくて、気づけば今に至っています。入社して2、3年目の時、初めて任されたデザートでプリンを作った際、お客様から直接「今まで食べたプリンの中で一番おいしかった」と言っていただいたときは最高に嬉しかったですね。「おいしい」の一言は、今も私の原動力です。
UPDATE:2024.08.07
現在はコース料理のふかひれを炊いたり、伊勢海老を炒めたりと、主に火を使った調理を担当しています。毎月、料理長と一緒に考案する前菜メニューは、まず旬の食材をピックアップ。自分だったら、この鍋の前に何を食べたいか?と考え、他のスタッフの意見も聞きながら調理法を検討します。プライベートで食事をした際に「おいしいな!」と感じたものをヒントにすることはありますが、研究目的で食事に行くことはしません。逆に粗探しになってしまって、純粋に美味しいかどうかがわからなくなりそうなので(笑)。仕事に集中するためにも、プライベートでは気持ちを切り替えて、しっかり休むことも大切にしています。
UPDATE:2024.08.07