子どもの頃から食への関心が高く、中学生のときには“自分で美味しい料理をつくりたい!”と、料理人を志すようになりました。はじめはイタリア料理に憧れていましたが、当時はまだイタリア料理店が少なく、二番目に好きだった中華料理の道に進むことを選択。専門学校卒業後、19歳で【圓石本店】に入社しました。その後は料理人としての知見を広げるために一度退社し、ホテルの中国料理店や町中華、レストランの立ち上げなどを経験しました。料理人としてひと通りの腕を磨いた頃、再びご縁をいただいて【圓石本店】に戻り、現在に至っています。さまざまな環境で料理を学ぶ機会に恵まれたことは、私自身の大きな財産になっています。
UPDATE:2024.08.07
私にも新人時代があり、当時は賄いでチャーハンの練習をしていました。はじめのうちは先輩から「美味しいかどうか、食べなくても鍋を振る音を聞けばわかる」と言われ、悔しい思いをしたこともあります。練習を重ねたある日、はじめて自分の作ったチャーハンを口にしてもらえた時は、本当に嬉しかったですね。相手が誰であれ、一生懸命考えてつくった料理を「美味しい」と言ってもらえることは、昔も今も何よりの喜び。お客様がお帰りになる際、ニコッと微笑んで「美味しかったよ、また来るね」と言って下さる、その言葉に支えられ、励まされて今の私があると思っています。
UPDATE:2024.08.07
料理の世界では「「1+1=2、答えが出たから終わり」ではなく、「答えを導き出すにはいくつもの法則がある」という柔軟な思考が求められます。「今よりもっと美味しくするやり方があるかもしれない」と、常に探求する。その繰り返しの中に、やりがいや楽しさが存在するからです。私も韓国の調味料で日本料理を作り、仕上げは中華風にするなど、常に研究心と遊び心をもって料理に向き合っています。そしてそれは「仕事だから」ではなく、「好きで、楽しいから」。いろんな経験を経て今はそのように感じるのかもしれませんが、これから料理人を目指すみなさんにも、ぜひ楽しむ気持ちを忘れずに頑張っていただきたいと願っています。
UPDATE:2024.08.07