私たちの暮らしを支える水道・ガス・電気・通信などのライフライン。ネットが使えることや快適な温度で暮らせることが当たり前な今の世の中に、そういった環境はあって当然というイメージがあると思います。
しかし、これらの社会基盤を構築するうえで、実は土木工事は欠かすことのできない役割を担っているのです。土木はおもに地面の下、私たちの目にすることのない工事する仕事です。
今回は関西エリアを中心にインフラ整備を行っている株式会社グランドクリエイトの技術を紹介します。
実際に地下でどのような工事が行われているのか、今回は通信ケーブルを通す管路(パイプやマンホール)の構築や保守点検を例にとり、普段目にすることのない地下インフラの工事の世界を覗いてみましょう。
地下で人々の暮らしを支えるグランドクリエイトの土木技術
地下インフラを構築する土木の技術
私たちが日々、当たり前のように使っているインターネット環境、銀行ATMのようなシステムサービスは、実は地下に張り巡らされた無数の通信ケーブルによって支えられています。
ケーブルを通す管路の新設・交換は、発注者からの依頼に基づいて現地調査をするところからスタート。水道やガス管の有無、水路の位置などを調査し、工事の設計図を作成して施工に移ります。環境によっては管路が曲線になり、使用する材料の選定やおさめ方に苦労することも多々あります。
管路内の点検には小型カメラが活躍
保守点検時や既設管に新たなケーブルを敷設する際は、内視鏡のような小型の360度カメラを入線して、内部の状況を確認します。
地下にある管路の敷設箇所までは、通信用マンホールに設置されているはしごを使って降りていくのですが、深い所では二階建ての家がすっぽりと収まるような現場もあります。換気を含め、作業員さんの安全確保に最新の注意を払いながら工事を進めます。
実は事務比率が高い管路点検の土木施工管理
工事に際しては、役所や関係機関への各種届出、許可申請など、事務的な仕事も多く発生します。たとえば工事対象となるマンホールが神社の敷地内にある場合は、宮内庁への許可申請が必要になるなど、状況に応じた対応が求められます。土木工事の施工管理というと「現場で泥まみれになりながら……」というイメージがあるかもしれませんが、手続きや段取りなど事務比率の高い施工管理職も、この仕事には存在します。
日本に電柱がなくなる?無電柱化で高まる地下工事需要
土木インフラの世界では今、無電柱化が期待されています。
現在は電柱をつたい、地上にも通信ケーブルが通っていますが、2016年に無電柱化推進法が施行され、今後はすべてのケーブルを地中化する流れが一般化していきます。
ケーブルの地中化が叶えば、地震・台風等による電柱倒壊や通信障害、社会の混乱を防ぐことにも貢献することができます。
地下インフラの整備は待ったなしの重要課題として注目されているのです。
このように、土木インフラ技術は私たちの暮らしに欠かせない重要な役割を担っています。
社会が機能し進化を続ける背景には、目に見えない地中での高度な土木の技術があるのです。
今回ご紹介した土木インフラだけではなく、建設業界には「快適な暮らしの提供」「安全に生活できる基盤づくり」「災害復興」などさまざまな役割を担っています。
建設業の仕事を通じて、将来どんなことを実現したいか。ぜひ、考えてみてくださいね。