スポンジの焼成、スライス、仕込み（計量、ムース作り等）、仕上げ、検品・梱包の各セクションを、数カ月単位でローテーションしながら仕事を覚えていきます。
1年かけてすべてのセクションを経験したのち、2年目からは本人の希望と各セクションの責任者の判断により、マッチングした部署に配属されます。

工場での大量生産とはいえ、手作りにこだわる当社では製造工程の多くは人の手によります。特に、当社が作っているのはデコレーションされる前のケーキの土台、つまりケーキ作りの基礎となる部分です。ですから、各セクションを一通り網羅すれば、ケーキ作りの最もベースとなる技術を身に付けることができます。
ただし、気温・水の温度や量などによって仕上がりが変わるスポンジの焼成は、うまくできるようになるにはある程度の年数が必要です。
どのセクションでも経験を積めば積むほどプロの技術が身に付くので、向上心を持って頑張ってください。

商品開発に興味がある人は、自分の考えたケーキを提案することも可能です。先輩や上司からのアドバイスも受けられるので、意見を聞いてブラッシュアップいくことは大きな学びになるでしょう。

当社では「自分なりの目標を持っていること」が大事だと考えています。
技術が上達するかどうかは本人次第です。目標があれば、上達しようと努力するはずです。努力は必ず結果に結び付きます。

目標を達成するには、負けず嫌いなほうがいいかもしれません。オリンピック選手でも金メダルに届かなくて悔しがっている人ほど、さらに努力を重ねて強くなります。「目標を達成したい」という強い気持ちが、人を成長させてくれるのです。

技術職には探究心も求められます。「こうしたらどうなるだろう」と考えてチャレンジすることは、新しい発見につながります。
行き詰まったときも、探究心があれば周りの人に聞くなど、いろいろなところに目を向けてヒントを見つけることができるでしょう。

「ケーキ職人になって独立したい」
「将来的にはホテルに勤めたい」
「土台だけでなくデコレーションを学びたい」
など、当社ではそれぞれの目標に応じたサポートも可能です。
とはいえ、ものづくりは1年や2年ではプロにはなれません。諦めて辞めてしまったら、また一からやり直しです。せめて数年は腰を据えるつもりで踏ん張ってほしいと願っています。