他の店では扱えない食材の宝庫
イタリアンというと、使う食材はある程度限られます。
メニューがお任せだけにしているこちらの店では、従来の形式にとらわれず、ありとあらゆる食材を取り扱うことができます。
野菜は農家さんから直送してもらい、魚は高級料理店に卸す業者からも仕入れています。お肉は一頭買いのため、解体するところから始まります。和食の調理師でも全員ができないスッポンをさばいたり、トリなら羽を抜くところから始めたりと、正肉になって真空されたものしか触ったことのない人からすると、貴重な体験ができます。
野菜も、市場で手に入るものだけでなく、全国を足で回って見つけた、珍しいものまで使います。例えばダイコンの種。サラダにして、素材そのままを味わうと、種もダイコンの味がします。お客様に説明して、驚いてもらえる楽しみがあります。オクラの花も、オクラのようにヌメリがあって、オクラの味がします。食材のおいしさと面白さを、同時に伝えられるのが、なにより嬉しいです。
このように、他にはない食材を使い、お客様に感動していただけるのは、なかなかできない経験です。
そういう面で、一度辞めたスタッフが戻ってくることがあります。聞くと「ジビエなのに、クマが出なくてつまらない」。どうやら他では物足りなくなるようです。
飲食店では珍しい家賃補助
全国各地から「働きたい」と希望があるため、飲食業界では珍しい、家賃の補助制度があります。
寮が空いていれば、寮へ。空いていなければ、安い物件を探してくれる不動産屋さんを紹介しています。不安なく、思う存分に働いてもらえる環境作りにも、重きを置いているためです。
最初の1年は我慢してもらわなければなりませんが、通勤費のいらない、店から半径2キロ以内に住んでくれれば、勤続1年目以降から4万円の補助が出ます。それ以降は、毎年5千円ずつ上がっていくスタイルです。
住宅手当の他、勤続賞与もあって、長く続けていただくためのサポートが充実しています。長く続けると、いいことがある。レストランをもっと好きになっていただく仕組みを、常に考えています。