街づくりをはじめ、さまざまな社会基盤を整備する土木工事業界は、日本の “縁の下の力持ち” 的な役割を担う業界です。
手掛ける範囲は想像以上に幅広く、それだけに大きな達成感とやりがいを得られる仕事。
今回はコウヨウ土木株式会社の若手社員3名に、土木の仕事の魅了をお聞きしました。
●松尾さん (2021年4月入社/修成建設専門学校卒業)
●下原さん(2023年1月入社/天王寺学館高校卒業)
●滝さん(2024年4月入社/修成建設専門学校卒業)
Q:会社を知ったいきさつ、入社の決め手は?
松尾: 祖父が建設業に従事していて、昔から建設は自分にとって身近な世界でした。大学卒業後は8年ほど金融の仕事をしたのですが、年々この業界への関心が高まり、働きながら専門学校へ。結婚して家族がいたため、就職先は出張のない地元企業を希望したところ、コウヨウ土木を紹介していただき入社に至りました。
下原: 私も異業種出身で、以前はイベント設営の仕事をしていました。コロナ禍で転職を余儀なくされ、最初は派遣社員としてコウヨウ土木へ。もともと体を動かすことは好きでしたし、みなさんが親切に教えて下さったので、社員登用のお話があったときはとても嬉しかったです。
滝: 私は専門学校で土木を専攻していたので、就職も土木の会社を希望していました。学校の企業説明会ではピンとくる企業に出会えなかったので、キャリアマップを活用。地元・大阪で出張が少なく、自分でいろいろ経験できる規模感がいいなと思い入社を決めました。
Q:会社や仕事の第一印象、ギャップはあった?
滝: 何回か会社を訪問し、堅苦しい雰囲気がなく自分に合っていそうだと感じたことが印象に残っています。仕事は覚えることが多く大変ですが。入社前とのギャップはとくにありません。おおむね、事前にイメージしていた通り、必死の毎日を送っています(笑)
松尾: はじめて現場を見学したときは衝撃を受けました。山を伐採して、かなり広い企業用地をつくっていて、思わず同行していた専務に「僕には無理です」と言ってしまいました(笑)
その後「できるようになるから大丈夫」と言っていただいたのですが、3年経った今もまだ、(できそうだ)とは思えません。本当にスケールの大きい仕事だと思います。
下原: 以前は街を歩いていても、地上の目に見える部分しか意識していませんでしたが、この仕事をするようになって、構造物の地中に埋まっている部分が想像以上に大きいと知りびっくりしました。家の壁ひとつとっても、こんなに深く掘るんだと、驚くことばかり。見慣れた景色も新鮮に感じるようになりました。
Q:どんな仕事をしているの?やりがいも教えて!
滝: 今は高速道路の耐震工事を手掛けています。既存柱の周りを鉄筋コンクリートで巻くなどして補強する工事。全長約3キロの工区ですが、工事の進みが早いため、見る見るうちに景色が変わり達成感があります。できるようになったことは「頼むよ」と任せてもらえるので、やりがいもあります。
下原: 山や農地を宅地にする造成工事を担当しています。自然相手で想定外のことが起こる大変さはありますが、一から街をつくるやりがいは大きいです。最初に造成した住宅地には、今も時々足を運ぶんですよ。当時のことを振り返るのは楽しいですし、“これからも頑張るぞ!”と気合が入ります。
松尾: 3年前から担当してきた宅地造成の現場が、ちょうど今週終わる予定です。山の木を伐採して造成、一軒ごとに擁壁を掘って宅地をつくり、
道路の下に電気ガス水道などのインフラを整備する。それらの工程を経て、何百という家が建つ住宅地が完成しました。最初は長いと感じた工期も、終わってみればあっという間。安堵感と達成感とさみしさと、今はいろんな感情が入り交ざっています。ふと(この現場は本当に自分がやったんかな?)という気持ちにもなったりして(笑) 何より無事故で終えられたことに感謝しています。
Q:後輩から質問!仕事を円滑に進めるコツはある?
下原: 自然を相手にする土木工事は計画通りに進まないことも多く、いかにうまく段取りを組むかが自分の課題だと感じています。松尾さん、アドバイスを下さい!
松尾: わからないことは躊躇せずに聞く。こうすれば正解という答えはないから、その時々で考えて、臨機応変に動くしかないと思う。そのためには知識や経験が必要。先輩たちを見ていると、自分はまだまだだなぁと思うので、僕も自分を奮い立たせながら頑張っています。
滝: 年上の作業員さんに仕事を頼んだり、間違いを指摘したりするときは、どう伝えたらいいですか?
松尾: やっぱり日頃からコミュニケーションをとって、信頼関係をつくっておくことが大事。自分や相手の性格にもよるけど、僕は、ちょっと甘えて冗談っぽく伝えることもあるよ。
下原: 普段から、相手が仕事しやすいように配慮していれば、こちらが困った時にも助けてもらえる。自分が真剣にやっていれば、その気持ちは相手にも伝わるし、周りは必ず応えてくれると思うよ。
滝: 入社して一カ月ほど経った時、何人かの協力業者さんから「変わったね」と、言葉をかけてもらいました。自分なりにできることを増やそうと、工夫しながら仕事に取り組んでいた姿を、見てくれていたんだと思います。まだできない事ばかりだけど、誠実に頑張っていきたいです。
Q:就活中の学生さんへメッセージ
松尾: 業界全体として高齢化が進む中、未来を担う若手人材はとても貴重な存在です。建設業界を志すみなさんは間違いなく、これからの日本国土や社会、人々の暮らしを支える人たち。一緒に力を合わせて、日本の未来を創っていきたいと思っているので、是非仲間に加わって下さい!
下原: 街づくりなど、規模の大きなものを、たくさんの人と協力しながら作り上げていくやがいと達成感は格別です。人々の暮らしを支えているという誇りもまた、“頑張ろう!”というモチベーションに繋がります。この仕事の醍醐味を、一緒に味わっていきましょう。
滝: 僕自身、勉強は得意ではなかったけれど、社会に出てからの学びは、学生時代とは全く違います。実践で役に立つのは、働き始めてからの学びなので、“勉強についていけない=この仕事に向いていない”と諦めてしまわずに、気になった会社があったら是非アタックしてください。僕も頑張れているので、きっとみなさんも活躍できると思います。就活、応援しています。