「現場監督の仕事って、指示をすることだと思っていました」
そう語るのは、建設現場で施工管理として活躍中の先輩たち。
みなさんの中にも「え?そうじゃないの?」と思った方がいるかもしれません。
そこで今回は、現場監督のみなさんにお集まりいただき、施工管理という仕事のリアルや現場の雰囲気、やりがいや苦労について、率直に語ってもらいました。
先輩たちの等身大の会話から、施工管理という仕事や職場選びのヒントを見つけていただければ幸いです。
では、いきましょう!
お話を伺ったのは……
【成和建設株式会社】本社:福岡県福岡市
大手ディベロッパーのマンション新築工事を中心に、福岡のまちづくりに貢献している総合建設会社です。新卒入社で10年以上勤務している社員が多く、若手が活躍しやすい育成環境が整っています。
右から: 川口さん(2014年入社)、井手さん(2016年入社)、田平さん(2015年入社)、
木村さん(2024年入社/社員紹介ページでインタビューに答えてくれています)
── 施工管理という仕事を選んだ理由を教えてください。
川口: 一から建物ができあがる過程を見届けたくて、建築の仕事を選びました。でも、正直なところ、施工管理がどんな仕事かはよくわかっていなかったです。
田平: 同じく(笑) 体を動かせるほうがいいなと思っていたので、設計よりも施工管理かな?という程度の認識でしたね。
井手: 私は最初、経理で入社したんです。そこから現場を知るようになって、気づけば施工管理に。今は工事部で、がっつり現場に出ています。
── 実際に経験して、ギャップはありましたか?
田平: 夏は暑い、冬は寒くて、思っていた以上にきつかったです。“指示をするだけ”の仕事だと思っていたら、作業を覚えたり、工事の段取り準備をしたり、制服も普通に汚れる(笑) でも、仕事を覚えるのは楽しかったし、成長も感じられてやりがいがあるなと思いました
川口: 一年目は何もわからないから、指示はおろか職人さんに教わることばかり。そこはギャップでした。工期が迫ってくると休日出勤になることもあって(もちろん代休はとれます)、工期は絶対なんだ、ということも実感しました。
井手: 施工管理の知識ゼロからのスタートで戸惑いはありましたが、必死に仕事を覚える中でふと「あれ?なんか、できるようになってない?」と気づく瞬間があったんです。そのときは、地味に感動しました(笑)
── 一日の仕事の流れを教えてください。
田平: 7時半くらいに現場事務所へ出社して、まずはコーヒーとたばこタイム、という人が多いように思います。職人さんたちと話しながら、その日の段取りを確認して、8時から朝礼。その後は、当日の作業内容に合わせて、打ち合わせや職人さんからの問い合わせ対応などを行います。
川口: 現場監督が自分一人の現場は、当然すべての流れや状況を把握しておかなければならないので、実際に手掛ける業務の範囲も広くなります。マルチタスクでいろんなことが同時進行するので、工程管理には細心の注意を払っています。
井手: 新築工事では30業種ほどが関わる中で、全体をうまく回すのは腕の見せどころ。指示通りに動いてもらうのは大変ですが、そのぶんメンタルはかなり強くなりました。最初の頃と比べたら、自分事ながら別人のようだと思います(笑)
──現場や社内の雰囲気はいかがですか?
川口: 現場はベテランの方が多く、かわいがってもらえます(笑)年上の方がほとんどなので、言うべきことはきちんと言いながらも、伝え方やタイミングなどはいろいろ考えますね。
田平: 定期的に社長と食事をしながら話をする機会がありますし、副社長や役職者の人たちも気さくな方ばかり。他の会社のことはわかりませんが、人間関係の良さは成和建設の強みではないでしょうか。
井出: そうですね。変に気を遣ったり、緊張したりせずに、自然体でいられる雰囲気がいいところだと思います。「和をもって成り立つ」ことを大切にしている会社なので、困ったときは助け合う関係が構築されているなと感じます。
井上副社長(写真右)と、井口取締役(写真左)
──現場監督を目指す学生さんへメッセージをお願いします!
井出: 判断を求められる仕事なので、電話にすぐ出るなど、レスポンスの速さは即信頼につながります。覚えることが多く、体力も頭も使いますが、その分やりがいは大きいので飛び込んできてほしいですね。
川口: 建物をつくりたい人はもちろん、仲間とのつながりを大事にしながらものづくりをしたい人にとっては、やりがいのある仕事だと思います。建設業界の働き方もどんどん変わってきているので、ぜひチャレンジしていただきたいです。
田平: ここまで続けてこられたのは周りの人たちのおかげ。人間関係が良ければ、大変なときも前向きに取り組めると思うので、会社見学などを通じてぜひ雰囲気を感じてみてください。就職活動、頑張ってくださいね。
それぞれ違うきっかけで成和建設に入社した3名。働くなかで「施工管理という仕事の奥深さ」に気づき、今では現場を支える中心的な存在に成長しています。
「施工管理って面白そうかも」と思えたなら、まずは一歩踏み出してみましょう!
先輩たちのリアルな姿に触れることで、可能性の広がりを感じられるかもしれませんよ。