すき焼き屋と聞くと、「なんとなく古臭い」、「昔から定番のお決まり日本料理」、「どこのお店も似たり寄ったり」だと思いませんでしたか?
その今までのすき焼きの概念を払拭するすき焼きレストランをオープンさせたのが、奈良にある「㐂つね(きつね)」です。オーナーシェフの鳥羽が得意とするイノベーティブ(フレンチ)の要素と和(すき焼き)を融合させ、編集し直した、全く新しい形のすき焼きコースが食べられるお店です。
コースのメインディッシュはもちろんすき焼きですが、前菜では日本の四季を五感で感じられるように、春夏秋冬でメニューを変えて提供しています。ここでは2024年の春に提供していた㐂つねのフルコースの前菜を例にご紹介していきます。
1品目:蕪のスープ
香味野菜を8時間以上に出した出汁入り1品目で気をつけているのがスープの濃度です。あくまでもシンプルに旬の食材を感じられる、繊細な味付けのバランスを意識しています。
2品目:春野菜サラダ
食べ進めるごとに異なる食感もアクセントになったサラダ
こちらは旗艦店sioで過去に提供していたサラダを、㐂つね仕様にアレンジを加えた「春野菜サラダ」です。フレンチの技法を取り入れた泡のソースに、見た目にも美しい春を感じられるお皿。sioグループが大切にしている5味+1を存分に感じでいただける一品であり、毎年バージョンアップさせてご提供するほどお客様からの支持も厚く、料理人も気合が入ります。
3品目:ホワイトアスパラガスのフリット
イカの酢味噌あえをプラス
ザクっとした食感が特徴のホワイトアスパラガスフリットの上には、ゼストしたカラスミをかけ、食感だけではなく嗅覚や聴覚、触感でも楽しめるように仕立てています。お客様の五感がフル稼働になり、すき焼きに対する期待値もここで高まってくるため、この3品目は料理人もサービスも、出来立ての温度帯で1秒でも早く届けることに集中しています。
4品目:㐂つねの焼き魚
あおさを加えたお米のソース「すき焼きなのに魚まで楽しめる!」のが㐂つねの前菜の魅力でもあり、料理人の腕の見せどころでもあります。新鮮な魚を皮目はパリパリに、身はふんわりとなるように焼き上げ、仕上げにお米のソースとホワイトバルサミコ酢を加えた薬味で、味わいに奥行きを出しています。
このように一品一品、丁寧に、すき焼きまでの期待値をあげていける前菜のおかげで、㐂つねのすき焼きは
おいしいだけではない感動体験につなげていくことができます。まるで舞台裏で活躍する料理人たちのように、どれもが欠かせないメニューなのです。
㐂つねは若いスタッフが多く、お互い刺激し合える環境も魅力の一つです。ぜひあなたの力でイノベーティブな㐂つねの前菜を進化させてみませんか。