花と緑の香が心地よい町の公園。
これが実は土木工事で作られたものだと聞いたら驚く人も多いのではないでしょうか。
土木工事は担当する範囲が広く、町のインフラを整え、地域の住民が快適に過ごすためのあらゆる空間を整備しています。
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この記事では、橋本建設の実績を解説します。土木工事にはどのようなものがあるか、ぜひそのリアルを感じてください!
“何もないところからカタチを生み出す”という仕事
「最初はただの田んぼや更地だったところに、道路や広場を作る。多くの人が使い始めるとライフラインを支えているんだなと実感します」。
土木工事は「基盤を整える」だけではなく、人の生活を支える空間を“ゼロからデザインする仕事”でもあるのです。
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橋本建設は、元請けとして公共工事を担うことが多い会社です。市や府の案件に対し役所や自治体から発注を受けて、道路や橋、公園、下水整備といったプロジェクトを一から取りまとめます。元請けとして、工事の計画立案から、安全管理、現場監督、協力会社の手配まで、幅広くマネジメントするのが主な役割です。稀に、大手ゼネコンの管理のもと、ホテル等の外構工事を手掛けることもあります。
「街の人が安心して過ごせる」だけでなく「景観に調和した美しい場所」を意識したプロジェクトにも携わっているのが特徴です。
橋本建設は、元請けとして地域のインフラを預かる責任あるポジション。現場に出て汗を流すだけでなく、チームを動かす力や調整力が必要になります。
「自分が旗を振って、現場が動いていくのは大きな責任があり、同時にやりがいになります」。
「2024年の能登の地震で使われていたのと同じタイプの耐震管を現場で扱ったとき、“自分たちの仕事が人のライフラインを守ってるんだ”と感じました」。
道路や橋だけでなく、下水や水道といった見えないインフラまでを支えるのも土木の仕事。まさに暮らしを支える基盤を預かる仕事なのです。
幅広い施工実績紹介から見る土木の仕事
• 豊中市駅前の水道工事
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若手社員の清藤さんが「最初に関わった現場」として語っていたのが、豊中市駅前近くの住宅街で行った水道工事です。老朽化した水道管を、1.2kmにわたって新しい管に入れ替える大規模工事。工期は1年に及び、少しずつ区画を分けて掘削し、順番に管を入れ替えていきました。4つのルートを、1日25m、切り替え作業を5軒ずつコツコツと行っていきました。
最初に本管を通し、水を張って安全を確認。その後、住宅ごとに古い管から新しい管へ切り替えていきます。飲み水に直結する工事のため、丁寧で確実な作業が求められました。
清藤さんはこう振り返ります。
「水道工事の仕事としてイメージをあまりできていなかったので、こんな風にするんだと驚きました。住民の方の暮らしに直結する実感を持つことができた経験でした」。
生活に欠かせないインフラを、目に見えないところで支える仕事。まさに「ライフラインを守る土木工事」の代表例といえます。
• 服部緑地の橋梁
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土木工事には「橋を架ける」仕事もあります。服部緑地の園内に架かる橋は、1970年の万博時代に造られたもの。築50年以上が経過し、耐震性の不足やコンクリートの劣化が目立っていました。
橋本建設は、この橋を安全に使い続けられるように、柱の補強やコンクリートの補修を実施。30mの橋を約1年半かけて、ひび割れの補修や落下防止のシート施工を行い補修しました。
工事の際はひび割れや欠けも見当たり、利用者の安全を守る改修工事となりました。
• 豊中市下水工事
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昨今問題視されている大雨や台風時の汚水逆流といった下水問題。豊中市では問題が可視化される前の令和2年~5年に、大口径の管を通す大規模な工事が行われました。あふれる雨水を一時的に貯め川に流すという「地下のダム」のような設備です。数十メートル地下に掘り進み、最終的に川へとつながる管を作りました。直径2メートル級の巨大な管が使われており、豊中市全体の安全を守る大規模プロジェクトの一部を担いました。
• 野田中央公園
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土木工事としてのイメージではない方も多いかもしれませんが、公園の造成も橋本建設では担当しています。地域の新しい憩いの場となった野田中央公園や伊丹空港の近くにある「豊中市伊丹市クリーンランド」などを手掛け、さら地からスタートし、遊具や広場を含む地域住民が集える空間づくりを担いました。
野田中央公園は大阪音楽大学に近いことから、「♪」マークの滑り台など音楽をモチーフにした遊具や、「豊中市伊丹市クリーンランド」ではボルダリングを設置するなど、 「機能性」だけでなく「デザイン性」の意識も必要なプロジェクトでした。
完成後は子どもたちが滑り台や遊具で遊び、家族連れが休日に訪れる姿も見られるようになり、「自分たちの仕事が地域に根づいている」ことを実感できる案件となりました。
「町の機能性を支える」だけじゃない!土木工事の魅力
土木工事の役割は、人が安心して暮らせるように機能を確保することです。道路が通れる、水が正しく流れる、災害時にも耐えられる——。それがなければ街の生活は成り立ちません。
一方で、それだけではなく公園や道路は「使いやすく」「心地よい」「気持ちよく整備された空間」を生みだす工事です。施工の現場では、景観に配慮した素材を選んだり、歩行者が安全に通れるよう工夫したりと、細かな判断が積み重なっています。
土木工事は、設計図を形にするだけでなく、暮らしの質を高める空間づくりに直結する仕事といえます。
お話を伺った人[DSC_4906.jpg]
左:清藤晃さん(工事部)、中央:新井卓也さん(代表取締役社長)、右:福田智史さん(工事部)